地上シェルターと地下シェルターの決定的な違い―「自然の遮蔽」を味方につけられるか?について

地上シェルターと地下シェルターの決定的な違い―「自然の遮蔽」を味方につけられるか

アンカーシェルター吉山です。

地上設置の防災シェルターと、地下核シェルターの違いを一言で表すなら、自然の遮蔽(=土壌・地形)を防護性能として使えるかどうかです。地上シェルターは基本的に「壁材や構造材だけ」で防護性能を作り出さなければなりません。一方、地下ではシェルターの周囲にある土壌そのものが強力な防護材となります。

特に放射線に対しては、土壌の遮蔽効果は非常に大きいとされています。調査報告書では、厚さ1メートルの土壌で一次放射線を約150分の1、二次放射線を約5000分の1まで低減できるという報告が紹介されています。つまり地下化は「材料を足す」以前に、周囲環境そのものを“分厚い遮蔽材”として活用できるという点が本質です。(アンカーシェルターの海外の核シェルターに関する調査報告書-最新版)

さらに、地下が決定的に強いのは、核災害で問題になる代表的な三要素――爆風・熱線・放射線に対して、地下は同時に効きやすいことです。
報告書でも「爆風は最も危険な要素だが、地下核シェルターには爆風は及ばない。風は横に流れてゆくので地下に吹き付けることはない」といった趣旨が述べられています。地上では爆風圧の直撃・反射・飛来物など複合的な被害を受けやすい一方、地下ではこの“横方向の破壊力”の影響を構造的に避けやすい、という考え方です。(アンカーシェルターの海外の核シェルターに関する調査報告書-最新版)

熱線についても同様で、地上では「短時間でも強烈な熱線」が火災や延焼の引き金になりますが、地下空間は熱線が届きにくく、地表火災の影響も受けにくい。結果として、地下は放射線・爆風・熱線の“まとめ受け”を構造的に回避できるという大きな違いが生まれます。

このため海外の基準や考え方でも、核災害を想定したシェルターの建設について「構造物は地下深く、または山や丘陵の中に建設する」といった方向性が示されています。つまり地下設置は“オプション”ではなく、核災害を真面目に想定する場合の基本方針(原則)として扱われる、という整理になります。(アンカーシェルターの海外の核シェルターに関する調査報告書-最新版)

まとめると、地上シェルターは「構造材で守る」発想、地下核シェルターは「構造材+自然の遮蔽で守る」発想です。この差は、同じ“シェルター”という言葉でも、防護の土台がまったく違うことを意味します。検討時には、性能比較以前に、まずこの“前提の違い”を押さえることが重要です。

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