
パニックルーム
パニックルームという選択
― 日常の延長線上にある「理不尽」から、命を守るために ―

「パニックルーム」という言葉を、映画で知った方も少なくないでしょう。
パニック・ルームでは、ジョディ・フォスター演じる母親が、突如として自宅に侵入してきた犯人から娘を守るため、住宅内に設けられた密室空間へと逃げ込みます。
この物語が多くの人に強い印象を残した理由は、舞台が特別な施設ではなく、ごく普通の住宅だったからです。
予兆もなく、理由も分からないまま、ある日突然「逃げ場のない状況」に置かれる。
それはフィクションでありながら、現実と地続きの恐怖でした。
映画の話ではなくなった、日本の現実
近年、日本ではいわゆる「闇バイト」をきっかけとした凶悪犯罪が急増しています。
面識のない加害者が、金銭目的で住宅に侵入し、抵抗した住人が命を落とす。
これらの事件に共通するのは、被害者側に落ち度がほとんど存在しないという点です。

防犯カメラや警備会社の導入があっても、
警察が到着するまでの数分〜十数分間、完全に無防備な時間が生まれてしまう。
この「空白の時間」こそが、命を分ける分岐点になります。
当社がパニックルームの製造・導入に踏み切った背景には、
核戦争や大規模災害とは異なる、日常の延長線上で起きる理不尽な危機への強い問題意識がありました。
パニックルームの役割は「逃げ切ること」ではありません
パニックルームは、犯人と対峙するための設備ではありません。
目的は明確です。
・侵入者と物理的に隔離されること
・外部と遮断された安全空間を確保すること
・警察・支援が到着するまでの「時間」を稼ぐこと
つまり、パニックルームは「最後の避難所」ではなく、
生存確率を現実的に引き上げるための装置です。

当社パニックルームの設計思想
当社が手がけるパニックルームは、
核シェルターや地下鋼鉄構造体で培った技術思想をベースにしています。
- 高い耐破壊性を持つ構造
- 内部からのみ操作可能な施錠機構
- 通信・換気を前提とした設計
- 既存住宅への組み込みを想定した柔軟な構造
重要なのは、「安心感」ではなく成立条件です。
本当に侵入が起きたとき、
扉は破られないか、時間は稼げるか、内部は持続可能か。
その一点にのみ、設計の重心を置いています。
パニックルームで最も重要なのは「動線設計」です
パニックルームを検討する際、多くの方が「扉の強度」や「壁の厚み」といった防護性能に目が向きがちです。しかし、実際に最も重要なのはパニックルームに“どうやって入るか”という動線設計です。
有事の際、人は冷静に行動できません。強盗の侵入、異変への恐怖、家族を守らなければならないという緊張状態の中で、
「遠回りをしなければならない」
「鍵の操作が複雑」
「途中で人目にさらされる」
といった動線では、パニックルームの本来の価値は大きく下がってしまいます。
だからこそ、パニックルームは生活動線の延長線上に自然に配置されていることが理想です。寝室、書斎、クローゼット、階段付近など、日常的に使う場所から数秒で入れる設計が、安全性を大きく左右します。
「いざという時に迷わない」「考えなくても体が動く」——これが、良い動線設計の条件です。
また、パニックルームは地下に設置することも可能です。地下設置の場合、地上よりも外部から視認されにくく、防音性や遮蔽性にも優れます。地上階のパニックルームと異なり、地下では自然の土壌を利用した防護効果も期待でき、より静かで落ち着いた空間を確保しやすいという利点があります。
さらに、地下パニックルームは核シェルターや防災シェルターとの思想的な親和性も高く、将来的な用途拡張を見据えた設計も可能です。
「防犯のためのパニックルーム」から、「複合的な安全空間」へ。
その発展性を支えるのも、最初の動線設計と設置場所の判断です。
パニックルームは、性能だけで選ぶ設備ではありません。
どこに、どう入るか。
この一点を丁寧に設計することが、家族の安全を本当に守るパニックルームにつながります。
導入事例ギャラリー(一部)
実際に設計・施工されたパニックルームは、
住宅の構造やご要望により一つとして同じものはありません。(下記はイメージとなります。)











※詳細な仕様・設置事例については、
個別のご相談時にのみご案内しています。
どのような方が検討されていますか
当社にパニックルームのご相談をされる方の多くは、
- 犯罪報道をきっかけに現実的な不安を感じた方
- 家族、とくに子どもの安全を最優先に考える方
- 既存の防犯対策だけでは不十分だと感じている方
- 「何も起きなければそれで良い」と考えられる方
です。
恐怖に駆られてではなく、冷静な判断として検討されているのが特徴です。
核シェルターとの違いについて
パニックルームは、核シェルターの代替ではありません。
また、すべての状況に適する万能設備でもありません。
- 短時間の侵入犯罪 → パニックルーム
- 有事・長期遮断 → 核シェルター
想定する事象が異なれば、最適解も異なります。
その整理を含めてご相談いただくことを、当社では重視しています。

お問い合わせまでの流れ
当社では、パニックルームを「製品」として販売していません。
すべては対話から始まります。
- お問い合わせ(検討段階で構いません)
- 想定事象・住宅条件のヒアリング
- 設置可否・方向性の判断
- 適する場合のみ、具体検討へ進行
※条件によっては、設置を推奨しない判断をすることもあります。
最後に
危機は、選んで起きるものではありません。
しかし、起きたときに選択肢があるかどうかは、事前に決めることができます。
パニックルームは、
恐怖の象徴ではなく、
理不尽な事象に対して「時間」を買うための合理的な備えです。
▶ ご相談について
具体的な仕様・費用・設置条件については、
個別の状況を伺った上でのみご案内しています。
「導入するかどうかは決めていない」
その段階からでも構いません。
まずは、静かにご相談ください。